上の男の子
中卒でさ。
勉強はほんと、まったくダメだった。ダントツの・・・。
私も妻も、子供の学校の成績が悪いことは気にしなかった。
しかし現実問題としてどうするか、ってのはあった。
ムリしてそれなりの高校に行くことはリスクも大きいことを話し合った。
勉強よりも遊びごとやズルいことを学んでしまう。ヘタすりゃ犯罪も。
それでも、その時点で本人が行きたいと言えば高校に行かせるつもりだった。
本人、「働く」。
職を変わることはあったがマジメに働いていた。
しかしあるとき、弱音をはいてウチにころがりこんだ。
屁理屈を吐くようになったので、このままではダメになると判断、追い出した。
教会には行っていた。教会の友達が東北のボランティアを紹介してくれたそうだ。彼は震災後まだボランティアを必要としている地域に行った。地元の教会がいろいろめんどうみてくれた。一度だけ家内とクルマでその教会に行ったことがある。彼がウチで使ってたパソコンを届けに。
私は当時、近所の教会のカギを預かっていた。
静かに祈れる場所はないですかと牧師に尋ねたら「会堂を使ってください」とカギをくれたのだ。
「神様、私が悪い。それは事実です。しかし、彼に「私が確かに悪かった。お前が今働けないのは私のせいだ」と言ってしまったら、彼は人生をまちがってしまいます。どうか彼によくしてやってほしい。東北で、彼を祝福してあげてください」
そう祈っていた。深夜とか早朝の会堂で。
何年かして、彼から連絡。結婚する、と。
世間でいう「逆玉」。姓が変わった。
そして、ボランティア優先枠で地元の優良企業に就職。
営業成績優秀で表彰されたと。
子供ができた。私には孫。
いまだに私は嫌われている。それでいい。オヤジってそんなもんだろ。
神様に感謝している。
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勉強ダメならと、作戦はあった。
当時まだ全家庭には普及してなかったパソコン。千円~3千円くらいのジャンク品パソコン(動かないのは復活させました)も含め「ひとり1台」環境を構築していた。
遊びで覚えさせた。写真は下の子。
難解で、当時の私は無理とあきらめていた3Dソフト。東北行った男の子は動画作るところまで行った。10秒たらずのものだが、ゼロから3Dソフトを使ってこれを作るのがどんだけたいへんかはわかる人ならわかる。中学1年生だった。好奇心と、アニメを作りたいという欲求だけで。
勉強ダメな子、やりたいことがあるならやらせてみるべき。
透明人間 06070000
下の子はプログラマでメシ食ってる。
神様に感謝です。